釜芸2017年度(2017/4〜2018/3)の記録

KamaHan【写真とことば】レポート
釜ヶ崎芸術大学と大阪大学とのコラボレーション企画「KamaHan」。
今年度は写真家の齋藤陽道さんをお招きして、「写真とことば」という講座を開催しています。
6回にわたる齋藤さんとのワークショップで生まれた写真とことばをもとに、大阪大学にて展覧会を企画します。
2月27日はココルームで展示準備、28日は現地でオープニングイベントが開催されます。
展覧会を前に、これまでのワークショップを振り返ります。
10月31日(木)
齋藤さんを迎えての初めての講座。齋藤さ...

KamaHan【写真とことば】レポート

釜ヶ崎芸術大学と大阪大学とのコラボレーション企画「KamaHan」。
今年度は写真家の齋藤陽道さんをお招きして、「写真とことば」という講座を開催しています。

6回にわたる齋藤さんとのワークショップで生まれた写真とことばをもとに、大阪大学にて展覧会を企画します。
2月27日はココルームで展示準備、28日は現地でオープニングイベントが開催されます。

展覧会を前に、これまでのワークショップを振り返ります。

image

10月31日(木)

齋藤さんを迎えての初めての講座。齋藤さんにとっても先生になるのは初めての挑戦。
耳の聞こえない齋藤さんと参加者とのコミュニケーションをスムーズに行うために、齋藤さんの言葉はスクリーンに投影させ、参加者は紙とペンを持ち自己紹介や質問などを書いて見せるという形式で講座は進んでいった。
最初は齋藤さんの生い立ちとこれまでの作品や撮影している人の紹介、初期作品が生まれた経緯を説明し、参加者は自己紹介と釜ヶ崎との関係について、一人一人順に発表した。
齋藤さんの「写真とは何か」というお題に対して、参加者それぞれ自分が考える写真とはこういうものというのを紙に書いて発表した。
その次は、1台の写ルンですを使って、それぞれが「釜ヶ崎」と感じるものを1人1枚取りに行くことになった。世代、性別、背の高さなどが違う人たちが1台のカメラで撮ると、何が見えてくるのかを探すというのが目的のひとつ。ココルームに残った人たちは集中して齋藤さんが打ち出すことばの数々に目をやっていた。その時間は静かで、とても豊かな時間に感じた。16時を過ぎて講座の時間を終えても、引き続き順に撮り続け、17時過ぎには全員が撮り終えた。それをカメラ屋に持っていき、翌日までに現像した。

image

11月1日(金)

前日に参加者たちが撮った写真をスクリーンに映し出し、写真から感じること、読み取れることを紙に書き出した。
それを1枚につき2名ずつ発表し、撮影者たちが前日に書いた「写真とは何か」を読み上げ、また撮影者は何を意図してその写真を撮ったのかを説明し、写真を撮る側と見る側の考え・感じ方を照らし合わせた。
そうすることによって、撮影者の考えがどれほど写真に表れているか、また見る側の見方・感じ方が合っていたり、異なっていたりといったことを感じることができた。
この一連の流れを通して、被写体と撮影者との関係性、身体感覚といったことばがキーワードとして出てきた。
「写真とは何か」という問いに対して、多くの人が過去との関係性からくる価値といった意見が多いのに対して、齋藤さんは写真は未来にそれを見る人によって意味付けされるような、未来のためにあるものといった考え方をされていたのが印象的だった。
次回の講座までに、1人1台の写ルンですを使って「釜ヶ崎」と感じる場面、もの、風景などを撮ってくるという宿題が出された。

image

12月12日(木)

写ルンですを現像した27枚の写真から1枚を選び、その写真にことばをひらくということを行った。
参加者が写真を選ぶ前に、齋藤さんからセレクトについてレクチャーがあった。
写真を撮るのも難しいが、多数ある写真から「これ」という1枚をセレクトするのはもっと難しいと、自身の経験を踏まえて教えてくれた。
齋藤さんの日常では2000枚から20枚をセレクトするということの繰り返しなのだそう。
それから、参加者は「釜ヶ崎」と感じる写真を1枚選び、その写真から思い浮かぶことばをのせた。
写真と撮影者のことばが書かれた紙を他の人に回し、他の人が見て感じることばを書いていった。
最後にいろんな人のことばが書かれた紙をテーブルに並べて、全員で見た。

image

12月13日(金)

齋藤さんは各参加者が「これぞ」とセレクトした写真を見て、他にもっといいものがあるのに!と感じたので、前日の講座終了後に齋藤さんがいいと思う写真を選んだ。
齋藤さんがセレクトした写真が貼られた紙を全員で回し見した。
それから、撮影した本人ではなく、それ以外の人がその写真に対してことばをひらいていった。というのも、撮影した本人は写真に対する印象や思い入れが強く残ってしまうため、そこから思考を開いていくという作業が必要だからとのこと。
いろんな人のことばが書かれた紙を撮影者本人が見て、自分と他者との「ズレ」をことばにするということをし、それを発表した。感想のように書く人もいれば、詩のように書く人も。それぞれ印象の揺さぶられた写真から浮かんでくることばを書き綴っていた。

image

1月16日(木)

初回の講座で、参加者が釜ヶ崎内に出かけていき、写ルンです1台を使って回し撮りした。
そこで撮った写真と、撮影者が考える「写真とは何か」ということばを並列させたフォトブックができあがった。編集は上田假奈代さん1人。
前半はそのフォトブックがどんな仕上がりになったのかをひととおり確認した。この講座では展覧会とともにフォトブックも作るので、実際にフォトブックを制作するにあたって参考となる試みであり、みんなのことばが良い。そのあと、齋藤さんが最近出版された写真集「感動、」のスライドショーを見た。写真集をつくるにあたり、10年間かかったそうで、2万枚の写真から100数枚をセレクトしたそうだ。セレクトするにあたり大事にしていることは、ことば。ことばをもち写真に向き合うという姿勢について貴重な話をしていただいた。

image

1月17日(金)

次回はいよいよ展覧会の準備ということで、どんな構成で行うかなどの、具体的なイメージをもつために、齋藤さんから過去に開催した展覧会、現在開催中の展覧会の様子について解説いただいた。
それから、これまで撮った写真や出てきたことばから、共通するものを探し、展覧会のタイトルを考えた。一人3,4つの候補を挙げていったので、合計30くらいのタイトル候補から「2+2は4にならない街」が選ばれた。
そのあと、自分が撮った写真からどの写真を展覧会に出すかセレクトした。最後に展覧会をつくるにあたり、どんなしつらえにするかといった具体的なことを話し合った。結局、事前準備はせず次回で展示方法を考えることとなった。

image

<参加者の感想>

・齋藤さんのおはなしの中で「その写真から拓いたことば」という言葉がとても心に残っています。”拓く”んだぁ~、そうかぁ~どんな感じなのだろう?ひらく、ひらく、拓く…。とってもたのしみにしています。参加できてよかったです。

・こんなに真剣に写真をみたことはなかった。写真は「人」である。写真は「その人の人生」である。写真にかんして新しい見方が生まれました。

・身体感覚、おもしろい。齋藤さんも言っていたように、撮った人の身体感覚を宿すように見れたときは、妙なおもしろさがあった。撮った人のことばが重なるとまた味わいと立体感が増す。自分の写真もみんなと齋藤さんと言葉を拓きたかったなぁ。

・27枚撮って選べるのは1枚!それぞれの写真に思いがあったから選べないかなと思ったけれど、「自分」をみつめて「釜ヶ崎」に近づけたっと思えるものを選ぶのは、全然迷わなかったです。釜ヶ崎の人たちに写真を認めてもらうことで、また、自分も仲間にいれてもらった気持ちになりました。他の方々の写真も、セレクトの理由も、おもしろかったです。いろんなまなざし、その瞬間にしか撮れないものと出会えて世界の広がりを感じました。

・写真から感じる何かが、それを撮った方のその時の気持ちとどこかが近づく?重なる?そういう感じがしました。写真を撮る前後の物語と、撮る時とは時間を隔てているけど撮った方が経てきた時間(物語)とが、とても写真を印象づけているのかな。一枚の写真をきっかけに初めて出会った方と話が広がったことも、とても嬉し楽しかったです。

・自分の写真と出会い直す。あらかじめ想像していなかったことばがつけられた写真は自分ではないように感じました。とてもおもしろかったです。

釜芸2019(93)【夜回り】

進行:ココルームスタッフ
日時:2019年11月14日(木) 16:00-17:00, 20:00-21:30
会場:ココルーム、あいりんセンター
人数:21人

記録
今回はなぜか20名を超える人が参加する珍しい夜回りとなった。おにぎりづくりには7名の参加だったので、夜回り前に大勢の人たちが集まった。大学生も多く参加し、大学のプログラムで参加した人、個人的にやってきた人、ヨーロッパから来た学生もいた。他にも扇町での夜回りに参加している人、釜ヶ崎に暮らす人、子連れの人、17歳で1人で参加した人、さまざまな人たちが一緒に夜回りをした。そこまで多くの人が参加するとは予想していなかったので、おにぎりは25名分しか用意しなかった。そのため1人1袋を持ち、メッセージの紙と一緒にあいりんセンター周辺の路上で寝泊まりする方々に配った。あいりんセンターのシャッターが閉まった状態がすでに7ヶ月ほど続いているので、シャッター前の荷物やゴミの量がものすごく増えていた。それもあって頑丈な防寒をしている人もいれば、一方で布団1枚だけ被って寝ている人もいて、みんな「寒さに気をつけてください」と声をかけていた。帰り道にシェルターと特掃も通って帰ってきた。
振り返りでは、寒さがひどくなってくるのが心配だ、日本に釜ヶ崎のような地域があることを初めて知った、自分には何ができるだろうかと考えた、という声が聞かれた。また、ホームレス状態にある人たちにおにぎりを渡すという行為を通して、これまでの自分のものの見方やコミュニケーションを見つめなおすきっかけとなったという感想も多く聞かれた。運営側にとっても、こういった多様な人たちが多数参加する夜回りを進行するのは初めての経験だったため、課題となる部分もあったので、今後は試行錯誤しながら克服していきたいと思う。

感想

参加者が多くて驚いた。「ホームレス」は状態のことをいう。言葉をどのように使っているか。声をかけておにぎりを渡した人はいろいろ話してくれた。路上で寝ている人はそれぞれの事情でそのようにしている。会話をすることができて、自分がしようと思えば、動けば、その会話を続けることもできる。「明日もここにいますか?」「たぶん」
釜ヶ崎が初めての学生と釜ヶ崎55年の人と間に入って会話をし、話すことを聞いて面白かった。岡本さんのいろんな話。いろんな人いての感想もそれぞれ。その人その様の受け止め方感じ方。岡本さん、もらったことはあるけど「渡す側は初めてだ」。

路上でねている人たちは「ホームレス状態にある人」などと総称されるけど、大切なのはそういうのより、個々の人たちと向き合うことだと思いました。

ホームレスの方が本当に求めているものは何なのか、自分には一体何ができるのか、どうすれば、状況が少しでも良くなるのか、すごく深く考えるきっかけとなりました。差別、遠見などで、より住みにくい環境になったり、私たち自身も視点が狭まってしまっていることに気づきました。「実際に自分の目でみて確かめる」ことが本当に重要だと思いました。

西成も、釜ヶ崎も、センターも人生初めての場所で恥ずかしながら、日本・大阪でこのようなホームレスの方が沢山夜を過ごしていらっしゃる現場を目にする事が今までありませんでした。私は発展途上国における社会開発・コミュニティ開発について研究していますが、今回の活動のように、現地に行って実態を目にして、何を感じ、自分がこのために何が出来るのかをしっかり考える事がまず重要であるように痛感いたしました。

At first I was a bit anxious since I had not experienced the situation of homeless people from such a close perspective before. Then it made me think about how often I see people in the street, who carry all thrie belongings or ask for money or help. We tend to look away so we don’t have to confront ourselves with poverty and people in need in general. I think everyone should pay more attention to the people surrounding him/her, since we are all human, some of us just more lucky and others less.

釜芸2019(93)【合唱部】

講師:山本則幸
日時:2019年10月16日(水)19:00~ 21:00
会場:禁酒の館
人数:10人

記録
準備運動、発声練習ののち、合唱。沖縄の首里城の火災を受けて山本先生が沖縄の人のウチナーを思う歌を選んできてくださり、歌詞の意味を丁寧に説明してくださる。この歌は釜芸合唱部初期に歌っていたことのある歌とのこと。そして、”500マイル”を練習する。故郷を思う歌、土地を離れる歌、切なく優しい音色に包まれる。
その後に、年末の越冬闘争での合唱のステージで歌う曲をみんなで意見を出し合って選んだ。前回の夏祭りが台風により中止となったため、夏祭りで歌う予定だった歌をベースにしたが、夏の歌を避けて冬らしい歌を入れ、新しい曲も加えた。選んだのちに通しで歌い、1曲ずつかかる時間を計測して、持ち時間25分に合わせて調整をした。

感想

久しぶりの合唱部参加。やはり釜芸の合唱部の歌はことばの力が強い!!ひとつひとつのことば、音に気持ちを込めて強弱つけて歌うことの素晴らしさ!歌詞のいい曲ばかりだからかなぁ。

久しぶりに参加しました。いつもと変わらず楽しい時間でした。

歌をうたうと体の調子がよくなります。呼吸を普段より深くするからでしょう。

今日も充実しました。越冬ステージの曲が決まってよかったです!とてもスムーズに決定して…さすがです!

記録者:江藤まちこ

釜芸2019(92)【ガムラン】

講師:中川眞
日時:2019年11月4日(月) 14:00 – 16:00
会場:太子老人憩いの家
人数:10人

記録
今回から宇宙ガムラン第5章の創作となる。ガムランOMOIDEの初期メンバーから、今回初参加の人、また前回豊中で演奏した際にご参加いただいた方たちも集まってくださった。
前半には今回から新しく挑戦する伝統な曲に取り組む。ガムランはみんながどの楽器も弾けるようになることも必要なので、何度か席替えをしながら練習した。
後半は第5章創作のためのアイディア出しを行った。20世紀から現代までをこのガムランで表現していくこととなる。「戦争」や「デモクラシー」「人種・宗教」「ゲノム」「自然災害」など人間が引き起こした激変の世界を描きながらも、釜ヶ崎でガムランをするという突拍子もない奇想天外な楽曲になればいいねと話し合った。

感想

こういった画一化された意見に統一されていっている、言うなれば教科書・テキストの時代というのが20世紀の1つの特徴と言えるのではないだろうか

いよいよ第5をみんなで作る。3月以来のメンバーが集まっていい感じ!さて12月の発表会どうなることか!でもきっと面白いものがうまれるにちがいない。

とてもたのしかったです。ぜんぶさわりたいとおもいました

記録者:高橋亘

釜芸2019(91)【写真とことば7】

講師:齋藤陽道
日時:2019年11月1日(金)14:00〜16:00
会場:ココルーム
人数:26人

記録
2日目は1日目より多くの人が参加し、釜ヶ崎のおじさんも数人参加した。中には目の見えない方も参加したので、齋藤さんがスクリーンを通して伝えることばを、声に出して目の見えない参加者に説明した。
2日目は、前日に1台の写ルンですで撮った写真をスクリーンに映し出し、参加者それぞれその写真から感じること、読み取れることを紙に書き出した。それを1枚につき2名ずつ発表し、前日書いた撮影者の「写真とは何か」を読み上げ、また撮影者は何を意図してその写真を撮ったのかを聞くという流れを何度か行なった。それを通して、撮影者の考えがどれほど写真に表れているか、また見る側の人は見方が合っていたり、異なっていたりといったことを感じることができた。一連の流れを通して、被写体と撮影者との関係性、身体感覚といったことばがキーワードとして出てきた。また、齋藤さんのこれまでの経験から積み上げられた写真に対する考えがどれも重要な要素を含むもので、今後フォトブックを作っていくにあたって非常に参考になるヒントを教えていただいた。前日の「写真とは何か」という問いに対して多くの人が、過去との関係性からくる価値といった意見が多いのに対して、齋藤さんは写真は未来にそれを見る人によって意味付けされるような、未来のためにあるものといった考え方をされていたのが印象的だった。
最後に、次回の講座までに1人1台の写ルンですを使って、それぞれが「釜ヶ崎」と感じる場面、もの、風景などを撮ってくるという宿題が出された。

感想

「どんな写真か」ということ以上に、「その写真から何を感じたのか」ということをいろんな人と交わすことから生まれるもの育まれるもののようなものを感じました。「使っていることばと写真はめっちゃ直結する」それ、本当に思いました。全部の写真と撮り手のことば、触れたかったなぁ。それくらいとってもおもしろかったです。今日もありがとうございました。また12月に〜

2回目の参加です。昨日よりたくさんの方が来ておられ、いろいろな方と出逢えておもしかったです。みなんの撮られた写真をじっくり見るという経験はなかなかないのでむずかしかったです。言葉、、、なかなか思いつきませんね。宿題もむずかしいですね。テーマ、理解できているかわかりませんが、、、また次回参加できるのを楽しみにしています。

こんなにしんけんに写真をみたことはなかった。写真は「人」である。写真は「その人の人生」である。写真にかんして新しい見方が生まれました。

1枚の写真から撮った人の意図、見た人の感想が一致していたり、していなかったり、おもしろい。人とは違う感じ方がわかっただけでも収穫だ。齋藤さんのPC入力早い。このことばをもらえてうれしい。この講座はいくらでも時間がいる。エンドレスでできる。もっと継続すればいいと思う

日本語書くの大好き!!と改めて感じた。写真を見る時に、撮った人の身体感覚を考えるというのは初めての視点だった。関係性を写真に透かしてみるというのは、大事なことであり、同時に自分勝手だとも思う。自分の解釈でも見た人それぞれの写真であっていいんですね。

身体感覚、おもしろい。さいとうさんも言っていたように、撮った人の身体感覚を宿すように見れたときは、妙なおもしろさがあった。撮った人のことばが重なるとまた味わいと立体感が増す。自分の写真もみんなとさいとうさんと言葉を拓きたかったなぁ。

記録者:古田紗知子

釜芸2019(90)【写真とことば6】

講師:齋藤陽道
日時:2019年10月31日(木)14:00〜16:00
会場:ココルーム
人数:22人

記録
齋藤さんを迎えての初めての講座。そして、齋藤さんにとっても先生になるのは初めての挑戦とのことだった。耳の聞こえない齋藤さんと参加者とのコミュニケーションをスムーズに行うために、スクリーンとプロジェクターを用意し、齋藤さんは伝えたいことをパソコンのキーボードを打ってスクリーン上に映し出していき、参加者は紙とペンを持ち自己紹介や質問などを書いて見せるという形式で講座は進んでいった。
最初は齋藤さんの自己紹介。生い立ちとこれまでの作品や撮影している人の紹介、初期作品が生まれた経緯を教えていただいた。それから参加者の自己紹介と釜ヶ崎との関係について、一人一人順に発表していった。
それから、齋藤さんが参考にする写真の本の一節を抜き出し、「写真とは何か」というお題を出した。参加者それぞれ自分が考える写真とはこういうものというのを紙に書いた。
その次は、1台の写ルンですで釜ヶ崎と感じるものを1人1枚取りに行くことになった。世代、性別、背の高さなどが違う人たちが1台のカメラで撮ると、何が見えてくるのかを探すというのが目的のひとつということだった。ココルームに残った人たちは集中して齋藤さんが打ち出す絶妙なことばの数々に目をやっていた。その時間は静かで、とても豊かな時間に感じた。16時を過ぎて講座の時間を終えても、引き続き順に撮り続け、17時過ぎには全員が撮り終えた。それをカメラ屋に持っていき、翌日までに現像し、撮った写真を使って進める予定。

感想 齋藤さんのおはなしの中で「その写真から拓いたことば」という言葉がとても心に残っています。”拓く”んだぁ〜、そうかぁ〜どんな感じなのだろう?ひらく、ひらく、拓く…。とってもたのしみにしています。参加できてよかったです。

いつも使っている頭の部位とちがう部位を働かせ、同時に心が動きました。自分が抱えている負の感情、つらい経験を明るく表現することはできるかな??もしそれが出来れば、トンネルから抜けられるような気がします。

ここに居ること自体楽しかった。音がない中で、人のお話を真剣に聴くのはおもしろい。不思議な体験。自分の身体感覚に従って早く写真を撮ってみたくなった!(写ルンですは、反射的に撮っちゃったけど・・・)

静かでゆっくりとそれでいて、集中する時間でした。心地良いちょっとした疲労感が何ともいえないのです。心やすらかにやさしくなりました。

釜芸2019(83)【夜学 詩】

講師:上田假奈代
日時:2019年10月16日(水)19:00~ 21:00
会場:應典院
人数:8人

記録
ばれたい名前、近況報告、こたねのテーマはまつり、ふるさと、表現の自由、底なし底あり。それぞれ、のびのび、短歌あり、ゆるラップあり、と詩作と朗読をたのしむ

感想

以前より参加したかった釜芸のワークショプ。どきどきしました。

朗読に興味をもちました

自信がなくていい、下手くそでいい、そう思って買いたらすらすらかけました。わたしはそれでいいとおもいました。

人が悩み、おもいをわずかでもだしあう機会は大切ですね

記録者:上田假奈代

釜芸2019(82)【[オーケストラ!音楽とことばの庭】

講師:アミーキティア管弦楽団、紙芝居劇むすび、釜芸生
日時:2019年10月14日(月・祝)17:00〜19:00
会場:ココルーム
人数:86人

記録
ココルームの庭でオーケストラの演奏と紙芝居劇、それに釜芸合唱部のコーラスや詩の朗読、井戸開きの会。それぞれの表現が糸を織って最後には壮大な布になるような盛大なイベントでした。来場者の数も予想以上に多くなんと86名の方々がおいでくださいました。緑が一杯の庭という劇場空間での鑑賞はめったに味わえる機会がありません。また、釜芸で制作した詩の味わい深さや哀愁あふれる紙芝居劇に熱く感動された観客の方が多くみられました。優しさや温かさが胸に滲みる秋の夜でした。

image
image
image
image
image

感想

自然一杯の庭とオーケストラ、釜芸の皆さん、井戸開きと、続々と響き合っていました。文ちゃんの紙芝居、知人の親遊びの会のメンバーだった同名の文ちゃんのことと重なり胸が熱くなりました。感謝!

本日は感動をありがとうございました。夏頃、釜ヶ崎芸術大学のことをネットで知り、行ってみたいと思っておりました。温かさがあり、又参加できたらと考えています。とても良かったです。

紙芝居と音楽のコラボがとても楽しかったです!独特な歌詞の曲も聴いていて体が動きました。初めて来させて頂きましたが、良い思い出になりました。有難うございました。

image

記録者:浅井治

釜芸2019(81)【[[KamaHan]釜芸in阪大 写真とことば Photos and words 3  齋藤陽道さんについて】

講師:田中均
日時:2019年10月11日(金)14:00〜16:00
会場:ココルーム
人数:10人

記録
田中先生が齋藤さんの写真集をたくさんもってきてくれた。また「声めぐり」の中からテキストのコピーも。参加者は齋藤さんにあったことのある人、ない人もいる。写真を一枚えらび、どう気になったのかを話す自己紹介。また齋藤さんに聞いてみたいことを考えて話した。「写真は声、まなざしは声」。これからはじまる、齋藤さんとのであいに、参加者の胸は高鳴った。

感想

今度おあいしたら、釜ヶ崎妖怪かるたの虹色の写真についてお話をうかがいたいです。

こういう形態でのはなしはおもしろく、時間のすぎるのが早いです。

それぞれの人が印象的だった写真を紹介しあって、それぞれ響くものや感じ方がちがうのがおもしろかったです

「カメラをもったいる自分がいる」ことを活かされているときと、邪魔だと感じられる時があるのではとおもうんですが、邪魔だとおもうときはどんな風にのりこえていますか。あるいは邪魔だとおもったことがないですか?

記録者:上田假奈代

釜芸2019(80)【[KamaHan]釜芸in阪大 写真とことば Photos and words 2 「横断術:〈支縁=しえん〉のネットワーク を広げる」 第1回】


日時:2019年10月7日(月)18:00〜 19:15
会場:大阪大学人間科学研究科 本館31講義室
人数:5人

記録
横断術の受講生1人と、担当講師4人(池田、宮本、小川、田中)で、この授業で何をするか相談。釜ヶ崎芸術大学、識字教室、哲樂の会、ゆっくりの部屋など、釜ヶ崎内外の訪問先候補について紹介したり、受講生の方のこれまでの学びとこれからの活動予定について話を聞いたりした。

感想

ゆるい会でした(田中)

記録者:田中 均